フランス文学界で最も知られている女性作家シドニー=ガブリエル・コレット。彼女の絶大な人気と影響力は衰えることなく、今なお人々を魅了し続けている。近代の幕開けという時代の変革期において、彼女の功績は計り知れないが、そんな波乱と情熱に満ちた人生が実力派のキャストとスタッフによってスクリーンに蘇った。
片田舎に生まれ育った自由奔放な少女コレットが、いかにしてフランス屈指のベストセラー作家と呼ばれるようになったのか。カリスマ的な人気を誇る作家ウィリーとの波乱に満ちた結婚生活や運命を変えた出会い、そして“本当の自分”を見つけるまでの半生が描かれている。
稀代のファッションデザイナーであるココ・シャネルとも親交のあったコレットは、ジャン・コクトーとも大変親しく、その他、ジャン=ポール・サルトル、アンドレ・ジッド、シモーヌ・ド・ボーヴォワールなど多くの著名人と親交があり、そして愛された唯一無二の存在。また、コレットは自著「ジジ」の舞台化にあたって、当時無名だった新人女優のオードリー・ヘプバーンを主役に大抜擢し、オードリーを一躍スターにした立役者としても知られている。まさに時代を作り上げたアイコンのひとりであり、フランス人女性で初めて国葬されるなど、国民からも愛されたひとりでもあった。

そんな魅力に満ち溢れたコレットを体当たりで演じたのは、イギリスが誇る人気女優キーラ・ナイトレイ。2015年に第一子を出産したキーラは、表現力にもさらなる深みが増し、見事な熱演を見せている。「コレット役に必要な資質をすべて兼ね備えている女優」というのもキャスティングの決め手になったというが、キーラもコレット同様に知性と強さを併せ持つ女性。昨年末には、演劇界とチャリティー活動への長年にわたる貢献が認められ、大英帝国勲章を受章した。
まさに完璧とも言えるキャストとともに本作へ挑んだのは、『アリスのままで』(14)のウォッシュ・ ウェストモアランド監督。かねてよりコレットに想像力を掻き立てられてきたウェストモアランド監督は、公私ともにパートナーだった故リチャード・グラッツァーと16年以上に渡って脚本を推敲してきたという。それだけにキャリアのなかでも、思い入れの強い意欲作となっている。
昨今の#MeToo運動をはじめ、女性の自立や自由が叫ばれる現代において、まさに先駆け的存在ともいえるコレット。男性優位の時代でも慣習やジェンダーにとらわれることなく、あらゆる分野で才能を開花させたコレットの姿に誰もが心を揺さぶられるはずだ。これから新時代を迎える日本においては、時代が移り変わる今だからこそ観るべき新たな傑作の誕生となった。

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今の時代だからこそ語るべきコレットの半生に、絶賛コメントが続々到着!

まさにコレットの生き様は、現代のバイブルなのかも!好きなことに情熱を注ぎ、素直に自分の想いに従った。だからこそ困難を乗り越える姿は、私たちに勇気をも、もたらせてくれた感動の一作。コレットの人生に愛をこめて ―IKKO(美容家)

作家コレットの体現する自由は華やかで、軽やかで、とてもセクシー!でもそれは苦難の末に彼女がつかみとったもの。いまだに時代の先を行くような彼女のこと、新しい世代の女性たちにもアイコンとして知ってほしい。―山崎まどか(コラムニスト)

男に仕込まれ、男を捨てて、コレットはフランス文化を彩る大作家になった。ナイトレイの気迫と知性が光る。―工藤庸子(フランス文学)

新しい女として旅立とうとする若き日のコレットが、世紀末の絵画のようなパリや田園の風景に包まれている。見とれてしまう。―海野弘(評論家)

ズボン着用が処罰された時代に彼女は男装していた。その勇気と洋服のセンスが素晴らしい。―北村道子(スタイリスト)

本当の自分とたえず向き合い生きていくことは、普通の人間には辛すぎてできない。コレットの素晴らしさは、それをやり遂げたこと。―室井佑月(作家)

よほど深く共感しているのだろう。キーラ・ナイトレイはコレットに完全になりきっている。すばらしい!―鹿島茂(フランス文学者・明治大学教授)

文才に富んで、バイセクシャル。ファッション・センスが抜群のコレット。シャネルやコクトーが惚れたのも当然だ。―松岡正剛(編集工学研究所 所長)

100年前にこれだけ表現活動をやり切った女性がいたことに現代人はもっと焦った方が良いかもしれません。コレット先輩のセンスに完敗です……―辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

〈 順不同 〉

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